心腎不交 読み方(しんじんふこう) 別名:水火不済
心は火、腎は水に属し互いに制約と作用しあって生理機能の平衡を保つ。
心腎不交とは、心陽と腎陰の交流関係が常態を失う病変を指す。また、水火不済ともいう。
心腎不交は二つのタイプがある。
1.腎陰虚で心火旺盛:腎陰虚により心陰を滋養できない。心火は腎まで降り、腎水は心まで昇り協調関係を保つが、心火が腎に降りられず燃え盛り、腎水も心に昇らず溜まると心腎の生理機能は正常に機能できなくなり、心陰は心陽を抑制できず心陽が亢進する。その為、陰虚火旺の病理結果が生じる。臨床では、五心煩熱、盗汗、心悸・心煩・失眠・多夢・耳鳴・腰膝酸軟、男子の夢精、女子の夢交などを呈する。
2.腎陽不足で心火旺盛:上熱下寒の状態である。心火が上で亢進し、腎に戻らず、腎水は温煦されない。臨床では、心悸・心煩・失眠・多夢・耳鳴の上に腰膝痠冷を呈する。
中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
1959年生まれ。遼寧中医薬大学卒業後、大連第三人民病院内科学中医内科で医師として勤務。1990年に日本へ来日し、日本医大丸山ワクチン・薬理教室の客員研究員を務める。その後、日本中医薬研究会の講師を経て、特定非営利活動法人「中医薬学会連合会」を設立し理事長に就任する。翌年には中国世界中薬学会聯合会常任理事も兼任。2011年に世界中医薬学会聯合会認可のもと中医学アカデミーを設立し、国際中医師の育成と中医学の普及に力を注いでいる。
来日以来、日本の教育現場で自らも講師として教壇に立ち、中成薬の使い方をはじめ、中西医結合の研究・中医基礎・中医診断学・中医中薬学・中医方剤学・中医内科学・中医臨床等の指導や、初心者への講演などを実施。累計1000人以上の生徒を指導し、500人を超える国際中医師を育成している。
2018-07-20 この用語に関連するタグ:中医臓腑
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