疫気 読み方(えきき) 別名:疫癘、瘟疫、疫毒、戻気、異気
疫気は、伝染力の強い病邪で外来による発病原因の一つを指す。伝染性と流行性は六淫の邪気よりも強力で、その特徴は、急激に発病し、病状は重く、伝染力は極めて強い。中医文献には「疫気」を「疫癘(えきらい)」、「瘟疫(おんえき)」、「疫毒」、「戻気(れいき)」、「異気(いき)」、「毒気」、「乖戻(かいれい)の気」などと記載している。
疫癘には次の五つの特徴がある。
1.急に発病する 2.病情が重い 3.症状が相似する 4.伝染性が強い 5.流行しやすい
癘気の侵襲経路は、空気などを通じて口鼻から侵入し、疫癘の流行は①散在的な流行 ②大流行の二つの形がある。
また、発生と流行に影響を及ぼす主な原因は、①気候の異常な変化 ②環境の変化と飲食の汚染 ③予防や患者の隔離措置の遅れ ④社会的な要因 などがある。
疫癘による疫病は、大頭瘟(顔面丹毒)、蝦蟆瘟(がまおん)(耳下腺炎)、痢疾(赤痢などの細菌性下利)、白喉(ジフテリア)、爛喉丹痧(らんこうたんさ)(猩(しょう)紅(こう)熱)、天花(天然痘)、霍乱(かくらん)(コレラ)、鼠疫(ペスト)などがある。
中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
1959年生まれ。遼寧中医薬大学卒業後、大連第三人民病院内科学中医内科で医師として勤務。1990年に日本へ来日し、日本医大丸山ワクチン・薬理教室の客員研究員を務める。その後、日本中医薬研究会の講師を経て、特定非営利活動法人「中医薬学会連合会」を設立し理事長に就任する。翌年には中国世界中薬学会聯合会常任理事も兼任。2011年に世界中医薬学会聯合会認可のもと中医学アカデミーを設立し、国際中医師の育成と中医学の普及に力を注いでいる。
来日以来、日本の教育現場で自らも講師として教壇に立ち、中成薬の使い方をはじめ、中西医結合の研究・中医基礎・中医診断学・中医中薬学・中医方剤学・中医内科学・中医臨床等の指導や、初心者への講演などを実施。累計1000人以上の生徒を指導し、500人を超える国際中医師を育成している。
2018-07-13 この用語に関連するタグ:中医病因
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