肝陽化風とは、肝の陽気の上昇を制御できず肝陽は亢進し(陽亢という)、風と化して内動するという病理変化を指す。
肝陽化風の原因は情志が傷つく、操労過度等がある。
肝陽化風の病理特徴は、肝腎の陰を損傷し「陰虚陽亢」、「水不涵木」に至り、肝陽は浮いて潜むことができず「陽亢」の状態から風に転化することである。従って、肝陽化風の病理特徴は「本虚標実」であり「本虚」が肝腎陰虚、「標実」が肝陽亢逆である。
臨床症状は、筋肉がひきつる、四肢が麻痺し震える、眩暈、口眼歪斜、半身不随を呈し、ひどい場合は血を伴って気逆し、卒倒や閉厥、脱厥を引き起こす。
中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
1959年生まれ。遼寧中医薬大学卒業後、大連第三人民病院内科学中医内科で医師として勤務。1990年に日本へ来日し、日本医大丸山ワクチン・薬理教室の客員研究員を務める。その後、日本中医薬研究会の講師を経て、特定非営利活動法人「中医薬学会連合会」を設立し理事長に就任する。翌年には中国世界中薬学会聯合会常任理事も兼任。2011年に世界中医薬学会聯合会認可のもと中医学アカデミーを設立し、国際中医師の育成と中医学の普及に力を注いでいる。
来日以来、日本の教育現場で自らも講師として教壇に立ち、中成薬の使い方をはじめ、中西医結合の研究・中医基礎・中医診断学・中医中薬学・中医方剤学・中医内科学・中医臨床等の指導や、初心者への講演などを実施。累計1000人以上の生徒を指導し、500人を超える国際中医師を育成している。
2018-07-20 この用語に関連するタグ:中医臓腑
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