七情の気が鬱滞して現れる病証で、実証と虚証がある。 実証は肝気鬱結、気鬱して火に化す(気鬱化火)痰気鬱結の三種がある。 1.肝気鬱結は、肝が条達作用を失って精神の抑鬱、胸悶脇痛をあらわれ、若し肝気が横逆して火を犯せば、腹脹、食欲不振などを生じる。 2.気鬱化火になれば肝火が上逆して、口乾口苦、頭痛、急躁、胸悶脇脹などがあらわれる。 3.痰気鬱結は、咽喉に物がつかえ、吐きたくても吐けず、飲みこもうとしても飲みこめない。 虚証は久しく鬱して神を傷る(久鬱傷神)と、陰虚火旺に分けられる。 1.久鬱傷神では、営血を消耗し、心神の栄養を失い、精神が恍惚とし悲しみ乱れよく泣き、疲れやすいなどがみられる。 2.陰虚火旺は虚火が上炎し眩暈、心悸、心煩、怒りやすい、不眠などがみられる。
中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
1959年生まれ。遼寧中医薬大学卒業後、大連第三人民病院内科学中医内科で医師として勤務。1990年に日本へ来日し、日本医大丸山ワクチン・薬理教室の客員研究員を務める。その後、日本中医薬研究会の講師を経て、特定非営利活動法人「中医薬学会連合会」を設立し理事長に就任する。翌年には中国世界中薬学会聯合会常任理事も兼任。2011年に世界中医薬学会聯合会認可のもと中医学アカデミーを設立し、国際中医師の育成と中医学の普及に力を注いでいる。
来日以来、日本の教育現場で自らも講師として教壇に立ち、中成薬の使い方をはじめ、中西医結合の研究・中医基礎・中医診断学・中医中薬学・中医方剤学・中医内科学・中医臨床等の指導や、初心者への講演などを実施。累計1000人以上の生徒を指導し、500人を超える国際中医師を育成している。
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