肺脹は多種の慢性肺系疾患の繰り返しにより生じ、肺気脹満、不能斂降の病証である。 臨床では胸部痞満、脹悶如塞、喘咳上気、痰多、煩躁、心慌(心が落ち着かない)などがみられる。 病程は長く軽重を繰り返して慢性化に至ると面色晦黯、唇爪紫紺、脘腹脹満、肢体浮腫などが生じ、甚だしい場合は喘脱などの危険な状態になる。 本病は①慢性疾患による肺虚、②痰濁が肺に貯留する、③常に外邪の感受によって誘発され、発作がひどくなるなどが病因病理の特徴である。 また、病理性質の多くは、標実本虚で邪を感受すれば邪実に偏るが平素は本虚に偏っている。標実は本虚より多くみられる。 証候は5つある。 1.痰濁壅肺 2.痰熱鬱肺 3.痰蒙神竅 4.肺腎気虚 5.陽虚水泛
中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
1959年生まれ。遼寧中医薬大学卒業後、大連第三人民病院内科学中医内科で医師として勤務。1990年に日本へ来日し、日本医大丸山ワクチン・薬理教室の客員研究員を務める。その後、日本中医薬研究会の講師を経て、特定非営利活動法人「中医薬学会連合会」を設立し理事長に就任する。翌年には中国世界中薬学会聯合会常任理事も兼任。2011年に世界中医薬学会聯合会認可のもと中医学アカデミーを設立し、国際中医師の育成と中医学の普及に力を注いでいる。
来日以来、日本の教育現場で自らも講師として教壇に立ち、中成薬の使い方をはじめ、中西医結合の研究・中医基礎・中医診断学・中医中薬学・中医方剤学・中医内科学・中医臨床等の指導や、初心者への講演などを実施。累計1000人以上の生徒を指導し、500人を超える国際中医師を育成している。
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